皆様こんにちは。歯科衛生士・マイオファンクショナルセラピスト後藤です。今日もMFTの部屋をご覧いただきありがとうございます。
今回のブログでは飛沫感染予防として有効であり、健康維持の為に欠かせない大事な内容をお伝えします。
鼻呼吸の重要性
新型コロナウィルスやインフルエンザなどの感染拡大・予防対策として、マスクの着用、手洗い、うがいは必須になりました。
MFTは新型コロナウィルスやインフルエンザなどの飛沫感染予防対策の1つでもあります。それは「唇を閉じ、鼻で呼吸をする」ことです。
鼻の大事な役割は以前の記事でお伝えしました。
鼻の中はフィルターとしての役割があり、細菌やウィルスの大量の侵入を防いでくれます。口の中にはその役割がなく、吸い込んだ空気がそのまま喉に直撃し、肺に送られてしまいます。
電車の中で耳を澄ますと、マスクの下から口で呼吸をする音が聞こえることが多々ありますが、せっかく予防の為にマスクを着けていても、口が開いていると感染の確率がぐんと上がってしまいます。マスク着用の際にはマスクで覆われている 口に意識を向けることを忘れないでください。
さらに口が開いて口呼吸になると、お口の中が乾燥するため、口の中の環境は酸性に傾き、虫歯や歯周病になりやすいのです。
そして口の中の細菌は増殖し口臭の原因にも繋がります。
厚生労働省は新型コロナウイルス感染症対応について、「免疫力を低下させないために、歯磨きや口の筋肉を鍛えてお口の健康を保つことが大切である」と推奨しています。
MFTでお口周りの筋肉を正しく鍛え、皆様のお口の健康維持のお手伝いができたらと思っています。
口用テープとは?
ブログ『唇を閉じましょうLip Seal』の続エクササイズ編として唇を閉じる為のお助けアイテムのご紹介をしたいと思います。銀座みゆき通りデンタルクリニックのMFTプログラムの中でもお使いいただくこともあります。そのアイテムというのは「テープ」です。
テープで何をするのかというと、唇を閉じるための補助用具として使います。
薬局やネットで販売されている口用テープを見かけたことがある、あるいは既にご使用されている方はおわかりかと思いますが、全くご存知ない方は、映画のワンシーンに出てくるようなこんなイメージがありますか?口に貼るテープを有効に使用していただくためにも、使い方、役割、効果、注意事項などをお伝えいたします。
マイオテープの紹介
市場には様々なデザインや材質の口用テープが販売されています。3Mから出ているシンプルな形のサージカルテープから、顔の構造を考慮し作られたデザイン性のある物まで多数あり、それぞれ用途がそれぞれ異なります。
- 年齢、性別(テープの大きさ)
- 貼り方(フェイシャルヘアの有無)
- 肌の状態(低刺激・低アレルギータイプの材質)
などを考慮し、ご自身にあったテープ選びが肝心になります。
今回は沢山ある種類の中から、最新の口用テープ『 MYO TAPE 』(マイオテープ)をご紹介しながらお話していきます。
MYO TAPEは、ビューテイコ呼吸法の専門家であるパトリック・マキューン氏により開発されました。パトリック氏は長年のテープ愛用者であり、口にテープを貼ることにより様々な効果が得られる実証を世界中に発信されています。そんな背景があるパトリック氏が試行錯誤して開発されたテープは、非常に優れた性質をもち、より安全に使えるものです。
筆者は商品発売にあたり、パトリック氏からレクチャーを受け、MYOTAPEや呼吸についての新しい知識を得ることができたので、今回のブログを通して皆様にシェアさせていただきます。
なぜテープを貼るの?
まずは、口にテープを貼る目的をお伝えしますね。口にテープを貼る目的は、唇を強制的に閉じてくれることです。唇を閉じる為のお助けマンとして役立ちます。予測通りの答えかと思いますが、無意識の時にしっかりと唇を閉じていられる事は決して誰にでも出来るような簡単なことではないのです。
唇を閉じることが困難な主な原因として以下の3つがあります。
- 口周りの筋肉が正しく鍛えられていない
- 不正咬合
- 口呼吸
不正咬合の矯正治療
※外部リンク
すでにテープをご使用の方、またはポカン口になりがちの方はこの中に該当するかもしれません。唇を閉じられずにそのままにしていると身体に様々な弊害を及ぼす可能性があるので、MFTで改善していくことをおすすめいたします。
一方で、MFTで口周りの筋肉を鍛える・口にテープを貼る(唇を閉じる)ことで、私たちの身体に様々な良い効果をもたらしてくれます。
簡単になりますが沢山あるメリットの一部を紹介しますね。
テープを貼るメリット
- 鼻呼吸の促進
- 飛沫感染予防
- 睡眠の質の向上
- 身体と精神を落ち着かせる
- 運動能力とスタミナを高める
- 集中力を高める
- 顔、顎の正しい発達を促す
- 歯科疾患(虫歯・歯周病・不正咬合)の予防
リストはさらに続きますが、正しい呼吸法は歯の健康だけではなく、生涯にわたる健康状態に影響を与るのです。では日常のどのタイミングでテープを貼るのでしょうか?
いつテープを貼るの?
口にテープを貼ると言っても食事をしたり、お話をしたりと口を開ける機会はよくあるものです。したがって以下のように口を使わない時に貼ることをおすすめしています。
- テレビを見ているとき
- 読書や勉強しているとき
- 睡眠中
お気づきかもしれませんがこれらに共通してる点は無意識のときです。何かに集中している時、または就寝時などは唇に意識が向きにくく、口が開きやすい状態になります。
お子様がポカン口でテレビを見ているシーンを見かけたことはないでしょうか?テープはそのようなシーンでお助けの出番として登場します。
当院のMFTではトレーニングの一環としてもお使いいただくことがありますが、テープを使ったトレーニングが必要かどうかは検査をした上で診断をします。そして一人ひとりに適切なテープを選んで指導を行います。
なぜテープ使うだけなのに検査が必要かというと、テープをお使い頂く上でよく注意しなくてはいけない事項があるからです。
MYO TAPEでMFT
MYO TAPEは唇を塞ぐことなく唇を閉じるサポートをしてくれます。話すとき、苦しいとき、咳やくしゃみなどといった時は口を開けられるようにデザインされていますのでとても安心・安全にお使いいただけます。
唇を覆わないのに閉じていられるのはテープの伸縮性がキーとなります。
実際私はこのようなタイプのテープは今まで見たことがなかったので、MYO TAPEが初めて公表されたときは驚嘆しました。使ってみた感想を言わせて頂くと、優しく口の周りを包むように支えられ、そしてテープが自然に唇を閉じてくれているような感覚でした。
そしてただ口を塞ぐテープと違うところは、自分で閉じようという意識が自然と唇にいくことでした。
これはMFTの補助アイテムとしては最適です。
どんなデザインのテープかは、当院のYouTubeチャンネルの動画にてご覧いただきたいと思います。どうぞお楽しみください。
ご視聴ありがとうございました。
唇を閉じ、正しい口周りの筋肉を鍛えることで、免疫力をアップさせ、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの飛沫感染予防の一つとして取り入れていただけたらと思います。
注意事項
口にテープは誰もがいつでも気軽に貼れるというわけではありません。テープを唇に貼ると、唇が塞がれてしまいます。したがって鼻呼吸を正常に行えることが不可欠になります。
特に意識を喪失する睡眠時は注意が必要です。
当院のMFTプログラムでお使いいただく場合は、検査をした上でテープ着用時間を決めています。テープの補助が必要な方は、観察しながら少しづつ時間を増やして進めていきます。
この記事を読んでいただき、初めて口用テープを試される方は、下記の注意事項をよくご理解した上での使用をご検討ください。
- 口呼吸が習慣になっている方や鼻づまりの症状がある方は、鼻呼吸が困難な為、まずは鼻呼吸を習得する必要性もある。
- 鼻づまりがなく鼻呼吸が可能な方でも、テープに慣れないうちは抵抗を感じ、息苦しくなってしまう場合もある。
- 「 鼻づまりがない」という方の中には自覚症状がない、いわゆる隠れ鼻づまりの場合もあるので注意が必要。
ご自身の判断が困難な場合や、鼻づまり・鼻炎・アレルギーなど、お鼻に問題がある場合は専門家に相談をしてみましょう。そしてテープを正しく、安全に活用しましょう。
ご自身やお子様、ご家族の方、MFTにご興味がある方は下記より承ります。オンラインでのMFTカウンセリングを受付中です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
歯科衛生士/マイオファンクショナルセラピスト
後藤